ただ、読むためだけに家を出る。
読みかけの本、読もうと思っていた本、数冊をそのまま手にして。
もう秋になっていたことには、気づいてた。
部屋に、忍び込んでいた。
その匂いに満ちている、場所を知っていた。
本を開いて、文字を目で追い始める。
と、鼻先に、微かな落ち葉の匂いが漂った。
それを確かめるために、書棚の本を一冊。
手に取ったのだ。
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