動き回る人たちを、静かに見つめている。
それで、動きたくなれば動けばいいし、そのまま見ていたければ見ていてもいい。
それができる唯一の場所が、「自分」というところだ。
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ふと、思う。
「自分」が「自分」の中にいること。
それを、誰もやめさせることはできない。
ゆったりと構えて、「自分」でいることを、楽しめばいい。
どこか、とても遠いところに行ったとしても、「自分」はいつもすぐそばにいる。
それをどこかに置いてくることはできない。
それでいて、なぜか他人のように見えることもある。
手足や、指が、思い通りにならないことがある。
頭の中の「想い」さえ、ままならないこともある。
それほどに、「自分」は、何か別物であることもあるのに。
どうしても「自分」であることを、やめられない。
中断することさえできない。
それは、「思い込み」でしかないことだって、あり得るのに。
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何も考えないように努力していても。
「何も考えないようにしよう」としている自分を感じる。
それを止めることはできない。
「自分」とは、ものすごく強力な「囚われ」のような気がしてくる。
- 暖淡堂書房の書籍から -

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